有理数とその小数展開の関係

有理数を r 進法で小数展開したとき、有限の桁数で表現できる条件について考えよう。有理数を小数展開した結果の各桁の数字は符号に依存せず決まるので、ここでは正の有理数だけを考慮する。

自然数 c, d について c < d を仮定する。c/d を r 進法で小数展開したときの小数点以下第 k 位の値を a[k] と書くことにする。c/d が n 桁の r 進小数で表現できると仮定すると、以下のように表現できる。

$\frac{c}{d} = \frac{a[1]}{r^1} + \frac{a[2]}{r^2} + \cdots + \frac{a[n]}{r^n}$
ただし a[n] ≠ 0 である。

右辺を通分すると分母は $d = r^n$ となるので、d は r の素因数だけから構成される合成数であることが分かる。